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キー入力が“アナログスティック”に?ホールエフェクトスイッチの仕組み

メカニカルキーボードの世界では、「打鍵感」や「クリック音」の違いでスイッチを選びますよね。

しかし、2025年1月のCESで発表されたKeychronの新モデルをきっかけに、“スイッチの構造そのもの”が変わるかもしれません。

その鍵となるのが、ホールエフェクトスイッチです。今回は、このマニアックかつ革新的なスイッチ技術の仕組みを解説します。

ホールエフェクトスイッチとは?

ホールエフェクトスイッチは、磁気を使ってキーの押下を検出するスイッチです。

内部には、ホール素子(磁気センサー)と磁石が仕込まれており、キーが押されることで磁石とセンサーの距離が変化します。

この距離変化に応じて、電圧の変化(ホール効果)を検出し、キーの押し込み量(アナログ入力)として認識する仕組みです。

通常のメカニカルスイッチは、物理的な接点(通電ポイント)でON/OFFを検出しますが、ホールエフェクトスイッチは接点がなく、摩耗しないのが特徴です。

なんとなく東プレの静電容量無接点方式の亜種のように見えますが、磁気センサーという点が違いなのかもしれないですね。

どこが従来スイッチと違うのか?

最も大きな違いは、押し込み量を“無段階で検出”できる点です。

一般的なメカニカルスイッチは0か1かのデジタル入力であり、一定の深さまで押すとONになるだけです。

一方、ホールエフェクトスイッチでは、1mm押したとき、1.5mm押したとき、2mm押し込んだとき、それぞれ異なる値として検出できます。

FPSなどで押し込み量に応じた移動速度・操作感を細かく調整することができるため、この点は非常に便利ですね。

たとえば、Wキーを軽く押せば歩き、深く押せばダッシュといったアナログスティック的な入力が、キーボードでも実現できるのです。

作動点カスタマイズとRapid Trigger機能

さらに、ホールエフェクトスイッチ搭載キーボードでは、作動点(アクチュエーションポイント)をソフトウェアで自由に調整できます。

一般的なメカニカルスイッチは、作動点が1.8mm~2.0mm程度に固定されていますが、ホールエフェクトスイッチでは0.1mm単位で設定可能です。

誤入力を防ぎたいなら深めに、瞬発力を求めたいなら浅めにと、自分好みにカスタマイズできる点は嬉しいですね。

さらに、一部モデルではRapid Trigger機能にも対応しています。キーを押し込んだ瞬間ではなく、離した瞬間からすぐに再入力を受け付けるという機能で、格闘ゲームや音ゲーなど連打系操作で絶大な威力を発揮します。

PCゲーマーにとってのメリット

アナログ入力による操作の幅が広がる

これまで、アナログ入力ができるのはゲームパッドやアーケードコントローラーだけでした。

ホールエフェクトスイッチ搭載キーボードなら、キーボードでの移動・操作も“押し加減”で調整できます。

レースゲームのアクセル操作や、ステルスでの歩行速度調整など、より繊細なコントロールが可能になります。

カスタマイズ性の高さ

作動点調整・Rapid Triggerといった機能は、対戦ゲームでの入力遅延・誤入力対策として有効です。

特に、VALORANT・CS2・Fortniteなどミリ秒単位の操作が勝敗を分けるゲームでは、手の動きと入力反応のギャップを極限まで減らすことができます。

耐久性の向上

ホールエフェクトスイッチは物理的な接点が存在しないため、通常のメカニカルスイッチよりも寿命が圧倒的に長いと言われています。

数千万回の打鍵耐久を誇るモデルもあり、激しいタイピング・連打操作でも故障しにくい点はゲーマーにとって大きな魅力です。

注意点とデメリット

一方で、ホールエフェクトスイッチにもいくつかの注意点があります。

価格が高め

一般的なメカニカルキーボードより1.5~2倍程度の高額な製品が多いです。そもそもの仕組みが複雑なので仕方ないのでしょうね。

設定が煩雑

作動点やアナログ入力設定をソフトウェアで細かく調整する必要があるため、初心者にはややハードルが高いかもしれません。

一部ゲームで非対応

アナログ入力機能を活かせるのは、一部のゲームタイトルのみです。FPSやMMORPGなど一般的なキー入力主体のゲームでは、機能を活かしきれないこともあります。

使い勝手は微妙だが機能性は高い

まだ現物を触っていないのですが、機能的には非常に良いものを持っていると思います。

アナログスティックのように「中途半端さを理解して反映する」という点は、これまでのキーボードには無かった仕組みです。

一方で、価格の高さや設定の面倒さなどはネックかもしれないですね。キーボードにかける情熱が強ければ、買う価値は十分にあるでしょう。私もぜひ一度使ってみたいです。

管理人 うらみん

格ゲーに飽きて2002年頃からオンラインゲームに参入。主にFPSとMMORPGをプレイしています。FPSでは大会で優勝し、海外クランと対戦したことがあります。RTSは下手糞です。

パソコンをカスタマイズするのが好きなので、趣味で当サイトを運営しています。ドスパラ、G-Tune、パソコン工房、エイリアンウェア、HP、フロンティアなどのゲーミングPCを使用した経験があります。

ゲーミングPCの選び方で迷ったら、Twitterで気軽に質問してください(╹◡╹)

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